会長挨拶(2020-2021年度)

会長
舟橋 龍秀

 2020-2021年度の国際ロータリーのテーマは、「Rotary Opens Opportunities ロータリーは機会の扉を開く」です。それを受けた2020-2021年度の地区方針が、「行動するロータリアン!世界で何かよいことをしよう、TOGETHER!」と設定されました。ロータリーの基本精神である奉仕の機会は、至る所にあり、我々ロータリアンを待っています。それを見つけ実践することが、「世界で何かよいこと」をすることに繋がっていくと思います。
 そのためには、まず、我々の活動の場である尾張旭ロータリークラブの活動を、広く市民の皆様に知っていいただくことが大切です。そうでないと、「機会の扉」を見つけることはできません。そうすることを通して、ロータリーの活動に共感し、共に活動する仲間を増やすことができると思います。
 さて、昨年度は、世界中を震撼させたコロナ禍のために、我々のそれまでの生活は計り知れないほど大きな影響を受けました。ロータリー活動においても、活動の最も基本である例会の開催ができない状態が続きました。当クラブでも、2020年3月以来、ほぼ3ヶ月間、例会が開かれない状況が続きました。これは、我々にとって未曾有の出来事です。私は、毎週の例会にできる限り出席することが、ある意味、生活の一部になりつつありました。そして、この事態を経験して、例会の重要性を再認識しました。
 しかし、我々は、この辛い状況を奇貨として、一つのことを学びました。それは、オンラインを利用した情報発信です。これまでは、クラブのホームページはありましたが、必ずしも有効な情報発信の手段になっていたとは言えないところがあります。今後は、YouTube、インスタグラム、フェイスブック等を積極的に利用して、できれば双方向性のある情報発信を目指します。幸い、新しい会員が増え、こうしたオンラインを利用する素地は十分できています。
 それはそうとして、繰り返しますが、クラブの活動の基本は、定期的に開かれる例会であり、理事役員会です。これらをないがしろにしては、クラブの存立はあり得ません。オンラインによる情報発信は、あくまで手段であり目的ではありません。我々はつねに「手段の目的化」を戒めなければなりません。一方、クラブの情報を多くの皆さんに知って頂かなければ、クラブの発展もまたあり得ません。いわば、これらは車の両輪でなければなりません。
 「不易流行」という言葉があります。皆さんご存じのように、これは、「いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものを取り入れていくこと」をいう言葉です。俳諧の理念のひとつで、「不易の中に流行を取り入れていくことが不易の本質であり、そのようにして流行が永遠性を獲得する」とする考え方です。まさしく、これは、私が考えるロータリー活動の本質です。従って、今年度の尾張旭ロータリークラブの活動理念を、「不易流行」という語で表現したいと思います。
 さて、今年度は、当クラブの創立50周年記念の年です。2021年5月には、記念式典を始め、いくつかの行事が計画されています。会員も、一時は、20名を切ってしまうのではないかと危惧されたこともありました。しかし、加藤会長はじめ会員の皆さんのご努力で、会員増強が図られ、女性会員の入会も増えてきました。50年目の節目にあたり、これまで先輩会員が営々として築いてきた歴史の大地をしっかりと踏みしめ、来るべき次の50年に向けて飛翔していくことをクラブの目標としたいと思います。これは、「不易流行」の精神でもあります。こうした記念すべき年度に会長を務めさせていただくことは、私にとって、大きな不安でもありまた大きな光栄でもあります。この1年間、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

会長エレクト
桜井 雅博